かすてらすねお。(hateblo)

見聞録的ななにか。

オレオレ倫理

ツイッターで何か言おうとしたけど、具体的な誰かのことを思い出して、あの人は嫌な思いをするかもしれないと想像して、ツイートをひっこめる。こうした想像と実践のことを、かりに倫理と配慮と呼んでみよう、そう考えるようになった。 大学用アカウントには…

DominoとVirtualMIDISynthでSoundFontを鳴らそう

DTM

※サウンドフォント導入方法について訂正あり(2019-03-17) 個人的にDTM作曲を教えることになったので,環境構築について書きます。 今回は Domino と VirtualMIDISynth を導入します。 [1/3] Dominoが音を鳴らす仕組み Dominoで譜面を作成して再生するとき…

【映画】『カメラを止めるな!』上映当時の感想

金曜ロードショーで『カメ止め』が放映されました。 以前SNS上に感想を書いていたのを思い出したのでそのままブログにも載せます。これは2018年10月に『カメ止め』を浜松で観た後にFacebookで投稿した文章の転載です。 (転載本文) 『カメラを止めるな!』…

【読書】三田誠広『日本仏教は謎だらけ』

就活の移動中に三田誠広『日本仏教は謎だらけ』を読み切りました。普段から学術的な文献に触れることが多い自分としては,とても平易な文体で一般向けを意識して書かれているように感じます。著者プロフィールを見ると芥川賞作家で文学部教授とあり,論文検…

【続続・感想】『不可ぼく』哲と百雲の関係

この記事は,『不可ぼく』続・感想記事の直接の続きで,3つ目の感想記事です。 繰り返しになりますが,粉山カタ先生の『不可解なぼくのすべてを』という漫画があります。pixivコミックまたはCOMIC MeDu(こみっくめづ)で連載中で,一部無料公開されているの…

【続・感想】『不可ぼく』第1巻を構成する2つのテーマ

この記事は,ひとつ前に書いた『不可ぼく』第1巻の感想記事の続きです。続きと言いましても連続で書いているだけであって内容に順序はございませんので,どちらから読んでいただいても結構です。ただし,第1巻を読んだ前提で書くのは一緒です。 それでは繰…

【感想】粉山カタ『不可解なぼくのすべてを』第1巻

粉山カタ先生の『不可解なぼくのすべてを』という漫画があります。pixivコミックで連載中で,1話・2話と最新話が無料公開されているので,ぜひご覧になってみてください。この記事では,単行本1巻の内容を知っているという前提で話を進めます。

石井由香里『トランスジェンダーと現代社会』(明石書店, 2017)

http://www.akashi.co.jp/book/b357457.html 年越しは一冊何か読もうと思って読んだ。筆者によれば、近代においてアイデンティティの源泉であった性は、流動化している現代の自己像においてその機能を喪失している。多様性を志向する社会運動において、当事…

バターチキンカレー

こんにちは。本日は12/25ですが静大情報LT大会(メディア・文化) Advent Calendar 2018 24日目の記事です。きのう金山で飲んでたので「これはむりだな」と思いました。すみません。これは何かの準備用というかメモです。ではいきましょう。

教室の風景が「変わる」ということ ~あるいは「学マネ」について

こちらは 静大情報LT大会(メディア・文化) Advent Calendar 2018 2日目の記事です。 まず自己紹介から。 すねおと申します。学部は情報科学科で4年,プログラムはIS,大学院は2年余計に居るため大学生活8年目です。現在は情報社会学科の笹原研究室でトランス…

トランスジェンダー概念の「一般化」

トランスジェンダー概念の「一般化」 お茶の水女子大学と奈良女子大学がトランスジェンダーの受け入れを発表したとする2018年7月の報道が記憶に新しい。お茶の水女子大学の室伏学長によれば*1、従来の学則で定められた「女子」という入学資格が実質「戸籍上…

第19回 静大祭 in浜松 テーマソング制作にあたって考えたこと

うちの大学祭(静大祭in浜松)の実行委員会が、今年のテーマソングを募集するというので、これほど自己顕示欲を満たせる機会は無いと、奮って制作・応募しました。この記事では、テーマソングを作るにあたって考えたことを書き残します。 ちなみに、テーマソ…

村上春樹『アンダーグラウンド』を読み始めた

村上春樹の寄稿(https://mainichi.jp/articles/20180729/ddm/003/040/004000c)を読んで地下鉄サリン事件に関心を持ったので『アンダーグラウンド』を入手して少しずつ読み進めている。途方もない労力をかけて「被害者」にインタビューを行って、それを村上春…

洩矢諏訪子の帽子はなんなのか? ~ニコ百「洩矢諏訪子について語るスレ」から

コスプレ目的で帽子の製作を考えてる時、あの帽子の正体は結局なんなんだと思ったので、ニコ百の掲示板から帽子に関するレスを抜き出して転載、整理します。なお、引用中の太字はすべて筆者のものです。 転載元:「洩矢諏訪子について語るスレ」https://dic.…

「淫夢」というアンビバレンス【前編】

学生自主ゼミ記録 題目「お笑い」「同性愛嫌悪」から考えるネット上での ゲイビデオ『真夏の夜の淫夢』の消費の問題点 日時 2018年05月24日(木) はじめに ゼミでは、まず報告者である筆者が発表資料スライドを用いて問題意識を説明し、発表内容の質疑を行っ…

告白〈カミングアウト〉をしない方法論

※筆者は長いカタカナ語が嫌いなため、「カミングアウト」「カムアウト」を「告白」と書き表しています。 筆者は性自認やセクシュアリティの暴露(outing アウティング)を恐れていない。仮に、「○○(筆者の本名)はレズビアンだ」と告発するビラが弊学部に貼り出…

相撲協会の女児排除についての考え

連投ツイートだと思って読んでください。 相撲協会が静岡巡業の「ちびっこ相撲」実行委員会に女児排除を指示した件で、相撲協会側が「女性が土俵に上がれない話とは別」という認識を示した話、本当に無自覚に行われる性差別が現実にあるんだなと、ぞっとしま…

カードゲームとして見る「キング・オブ・トーキョー」

この記事はキング・オブ・トーキョーを知っている人向けです。 キング・オブ・トーキョーの醍醐味は豊富なカードだと思います。プレイヤーに効果の解釈の余地を残した説明文は、まるでマジック・ザ・ギャザリングを彷彿とさせます*1。カードの説明文を上手に…

「見るに堪えないネット」をとらえる視点について

情報環境 世代の離れた大学教授と話していると、学生がネットでどのような情報行動をしているのか上手く認識出来ていないように思うことが多くなった。学生側も認識がずれていることに気づきにくいようである。自身の置かれた情報環境を自明とせず、適切な言…

中村美亜「心に性別はあるのか?」紹介

この記事では、中村美亜氏が主著『心に性別はあるのか?』において論じる「心に性別はあるのか?」という問いを、中村氏の思考を追う形で紹介します。 文献と出典中村美亜『心に性別はあるのか?~性同一性障害のよりより理解とケアのために~』医療文化社、20…

あるいは情報学に関する一考察 過去のレポートから

先日、幣学部の岡田安功(やすのり)教授の最終講義に出席しました。「社会情報学との邂逅」と題された講義は、岡田先生が情報学に強い関心を持っていることがうかがえるものでしたが、それは自分と関心や思考を同じくするものでもあったように感じます。と…

山崎敬一「ジェンダーとエスノメソドロジー――『オールドミス』と『キャリアウーマン』」内容まとめ

前→(第4章)坂本佳鶴恵「ジェンダーとアイデンティティ――ゴッフマンからバトラーへ」内容まとめ次→そのうち はじめに 第11章を読もうとしたら、第5章のエスノメソドロジーの話も読んだ方がええで的なことが書いてあったので、こっちにしました。 出典江原…

坂本佳鶴恵「ジェンダーとアイデンティティ――ゴッフマンからバトラーへ」内容まとめ

前→(第1章)加藤秀一「ジェンダーと進化生物学」出典まとめ次→(第5章)山崎敬一「ジェンダーとエスノメソドロジー――『オールドミス』と『キャリアウーマン』」 出典 江原由美子・山崎敬一編『ジェンダーと社会理論』(2006, 有斐閣) 所収第4章 坂本佳鶴…

加藤秀一「ジェンダーと進化生物学」出典まとめ

次→(第5章)坂本佳鶴恵「ジェンダーとアイデンティティ――ゴッフマンからバトラーへ」内容まとめ ここから一連の記事を書いていく動機 筆者はジェンダー論に関係するテーマに修士論文を書いていますが、社会調査および社会史的分析に比重を置いているとみら…

『女装と思想』vol.7 感想文

『女装と思想』vol.7 は、あしやまひろこ氏(@hiroko_TB)主宰のテクノコスプレ研究会が昨年の冬コミ(c93)で頒布した雑誌です。ボクは年末3日間浜松でアルバイトだったので、知り合いにお使いを頼んで入手しました。 『女装と思想』という雑誌の存在は、…

植村論文『「ジェンダー化されたセクシュアリティ」について』を読む

以前『「セクシュアリティ」の本質は多様性なのか?』という記事で、セクシュアリティ概念の考察にあたり植村恒一郎氏の論文を引用した。しかし、この論文においてセクシュアリティ概念がいかなるものであるかは植村氏の主要な関心ではない。つまみ食いの感…

トランス女性に「女装」という言語表現は適当か?

女装という言葉は、男性が女性らしい服装を身に着ける行為として一般的に理解される。つまり、女装の主体は男性であって、見かけが女性らしいからといって女性に対して「女装している」とは用いない。 では、筆者はどうだろう。筆者は男性として生まれながら…

レズビアン-トランス女性はいかに性別集団から孤立するか?

この記事では、性指向と性自認の双方の問題を抱える人間に固有の問題として、性別集団とのかかわりについて書きます。ただし、自分の経験しか書けないので、他の当事者の経験を知って内容を検証したいです。よろしければ、記事へのコメントや筆者のアスクエ…

トイレはどうしているのか 補足:カミングアウトとアウティング

ツイのフォロワーが、トイレはどうしてるのか気になるそうなので、書きます。 一人でいるときも他人といるときも、男女別トイレでは基本的に女性用トイレに入ります。自分をMTF*1だと知らない人といる場合でも、事後フォロー全然余裕だと思ってるので変わり…

ヤフーの女性限定ハッカソンにトランス女性として参加した話

「Girls Hack U 2016」はYahoo!ジャパン主催のハッカソン*1イベントで、ボクは2016年末、後輩とチームを組んでこれに参加した。この記事では、開発作業ではなくトランス女性*2の視点から書く。 *1:ハック+マラソンの造語、プログラミング開発競争 *2:トラン…