かすてらすねお。(hateblo)

見聞録的ななにか。

「みんなのうた」は消滅しつつある。

ボクは90年代生まれの世代で、60年代生まれの両親とは違う音楽文化を持っていることは言うまでもないです。親子となれば20年以上の開きがありますから必然でしょう。でも、これからもっと短いスパンで新たな分野の文化が開拓されていくんじゃないかと思います。

2006年にサービス開始した動画投稿サイト「ニコニコ動画」では、2007年ごろあたりから主にアニソン・ゲーソンを中心に「歌ってみた」「演奏してみた」動画が多数投稿され、「組曲『ニコニコ動画』」に代表されるような楽曲メドレーが登場しています。アニメOP/EDや音楽PVを「動画コンテンツ」としてみなし、それを編集すること、音楽を楽しむ新しいスタイルを開拓したこと、その舞台となったニコニコ動画は活気のある雰囲気がありました。もちろん、初音ミクの存在も忘れてはなりませんし、東方project楽曲やアイドルマスターなども「歌ってみた・演奏してみた」を支える重要なファクターです。

ボクはサービス開始当初からアカウントを取得していたのですが、今日では膨大な数の動画が存在するニコニコ動画のすべてを把握しているわけではなく、すべからくカバーできないジャンルも存在します。初音ミク以降に登場した「鏡音リン・レン」「巡音ルカ」、初音ミクから派生した亜種ボーカロイドの存在と、それらを使用した楽曲。「歌ってみた」を投稿するいわゆる「歌い手」を中心として形成されるコミュニティなど。

今のWeb上の音楽文化は、絶えず分野を開拓し続け、それぞれの世界を深いものにしています。同じニコニコ動画を利用している人同士でも、利用形態や趣味によっては全く会話が通じないことがありえます。それが顕著になりやすいのは、カラオケに行った時でしょうか。初音ミクが人気を呼び始めた時に登場した楽曲「メルト」「みっくみくにしてあげる」などはもはやニコニコ動画の利用者同士の「共通言語」として歌を楽しめるのですが、それ以上初音ミク楽曲をよく知らないということもあるかもしれません(前提知識として、ボーカロイド楽曲は主にJOYSOUNDを中心として提供が行われています)。少し年齢が違えば、それどころか同年齢ですら、嗜んでいる音楽分野が異なります。これが、テレビ・ラジオなどの大衆娯楽文化を楽しんでいた世代との大きな違いの1つだと思います。

日本の歌謡曲には、いわゆる「懐メロ」があります。ボクが成長した子供を持つ年齢になった時、果たして皆で共感できる「懐メロ」がどれだけあるのでしょうか。10代~20代の日本人の共通項は、同年齢だとしても、到底見つけにくいレベルに来ているのではないでしょうか。それをどんな音楽で担保すればいいのでしょうか。これは今後の検討課題とします。