ジェンダー論
本日の論文に使えなくなった文章廃品回収です。 *** 私たちは、自身の意思や希望とは無関係に何らかのセックスとしての身体に生まれ、生きている。このセックスは社会的な性別割振りの判断基準であり、それゆえセックスはトランスジェンダーにとって重要…
論文用に書いていた文章が使えなくなったので、供養します。 インターネット利用が身近である今、我々は多様な性のあり方についての知識にアクセスしやすい環境となった。セクシュアルマイノリティの当事者団体が発信する情報はもちろん、SNSでは当事者が自…
文化人類学者の小田亮(1996)の研究によれば、かつての日本において現代でいう性的な事柄を表現するために用いられていたのは「色」や「淫」といった言葉であった。一方、「性」という言葉は「さが」「しょう」などの読みにみられるように生まれつきや本質…
トランスジェンダー概念の「一般化」 お茶の水女子大学と奈良女子大学がトランスジェンダーの受け入れを発表したとする2018年7月の報道が記憶に新しい。お茶の水女子大学の室伏学長によれば*1、従来の学則で定められた「女子」という入学資格が実質「戸籍上…
この記事では、中村美亜氏が主著『心に性別はあるのか?』において論じる「心に性別はあるのか?」という問いを、中村氏の思考を追う形で紹介します。 文献と出典中村美亜『心に性別はあるのか?~性同一性障害のよりより理解とケアのために~』医療文化社、20…
前→(第4章)坂本佳鶴恵「ジェンダーとアイデンティティ――ゴッフマンからバトラーへ」内容まとめ次→そのうち はじめに 第11章を読もうとしたら、第5章のエスノメソドロジーの話も読んだ方がええで的なことが書いてあったので、こっちにしました。 出典江原…
前→(第1章)加藤秀一「ジェンダーと進化生物学」出典まとめ次→(第5章)山崎敬一「ジェンダーとエスノメソドロジー――『オールドミス』と『キャリアウーマン』」 出典 江原由美子・山崎敬一編『ジェンダーと社会理論』(2006, 有斐閣) 所収第4章 坂本佳鶴…
次→(第5章)坂本佳鶴恵「ジェンダーとアイデンティティ――ゴッフマンからバトラーへ」内容まとめ ここから一連の記事を書いていく動機 筆者はジェンダー論に関係するテーマに修士論文を書いていますが、社会調査および社会史的分析に比重を置いているとみら…
以前『「セクシュアリティ」の本質は多様性なのか?』という記事で、セクシュアリティ概念の考察にあたり植村恒一郎氏の論文を引用した。しかし、この論文においてセクシュアリティ概念がいかなるものであるかは植村氏の主要な関心ではない。つまみ食いの感…