かすてらすねお。

見聞録的ななにか。

『論理トレーニング』「第6章 価値評価」メモ

新版 論理トレーニング (哲学教科書シリーズ)

新版 論理トレーニング (哲学教科書シリーズ)

価値評価

「○○は良い、悪い」という価値判断、「○○すべきだ、すべきでない」という規範の主張を結論として導く論証を「価値評価型論証」、単に「価値評価」と呼ぶ。

仮定を含まない論証の場合

根拠として、価値観や基準、規則などが材料となる。

仮定を含む論証の場合

「○○すべきだ、すべきでない」という論証は、仮定からメリットまたはデメリットを仮定の帰結として示し、結論として規範の主張を行う。

このように仮定とその帰結を元に主張を行う論証は、根拠から直接結論を導く「直接論証」とは異なり、「間接論証」と呼ばれる。つまり、規範に関する主張を行うには、仮定と帰結を明示することが重要である。仮定は帰結への根拠とみなすこともできるが、結論に直接結びつかないことから、直接論証との区別が必要である。

価値評価の適切さ

根拠は正しいか、導出の関連性は強いかによって評価する。そのとき、価値基準は多面的であるため、論者の価値観や規範意識に依存する。もしも論証に反論する場合、根拠の正しさや導出の関連性に対する反論、価値基準に対する反論、価値基準に対抗する対立評価の提出などが観点となる。

蛇足

禁止ワード:人それぞれ