かすてらすねお。

見聞録的ななにか。

一人で走って転んだ事件

先日の夜、帰宅中に歩道をまあまあスピードで走っていたとき、路面が予想よりも低まっていて足が早めに接地してしまい、タイミングが崩れて前方に倒れ込むように転んでしまった。

両足は動かないけど意識ははっきりしている。

そばを走っていた自転車がすぐ先で止まって様子を見ていたが、こちらが起き上がった様子を見て大丈夫そうだと思ったか去っていった。

しかし足が思うように動かないというか、動かそうとすると動かしてはいけないというサインのような痛みがしたので、両手で安全そうな場所まで体を引きずった。

ああこれは比較的したくない怪我だな。

 

そう考えて座り込んでいると一台の車が路肩に止まって、窓を開けて「大丈夫ですか?」と聞いてきた。

とにかく不安だったので、正直に「大丈夫じゃないと思います」と返事をすると、女性が降りてきて声をかけてくれた。

自分はポロシャツに伸縮性のあるジーンズという格好で、その両膝のあたりがひんやり湿っているのに気づいた。

多分ここが出血しているんだな。

ちょっと立ってみるのが怖いような痛みがする。折れているんじゃないか?

もう一人の男性が車を止めて来てくれた。

お二人に両腕を持ってもらって、立ち上がってみると一応立つというか、立たせることができた。

救急車を呼ぼうか、整形外科はやっているか?

自宅も遠くはないが幸い実家が近かったので、親に来てもらうことにした。

自宅の同居人にもそう連絡した。

お二人にはお礼を言って別れた。

今考えると、降りてきてくれたお陰で不安が多少でも和らいだことの方がお礼として言いたかったかもしれない。

 

それからが長かった。ちょうど腰掛けられる場所まで脚を引きずって移動して、親の車を待った。

右足を曲げようとすると痛むので右足を伸ばしたまま左膝を曲げて器用に座る。

しばらくすると手足が痙攣してきた。

寒さではない。

もしかすると、出血が酷いのか?

よく知らないけど出血性ショックとか言うものなのか?

あれ、自分死ぬのかな?

そのうち気分が悪くなって目眩も襲ってきた。

怪我への精神的なショックが時間差で現れたらしい。

親の車がこれほど待ち遠しいのは初めてだった。

ごめんね、ありがとう、みじめだね、そんなことを伝えた。

 

脂汗が出るほどじゃないなら折れてはいないんじゃないか。

近所に外科があるから明日はそこで診てもらいな。

そういう話を聞きながら自宅に着いて、同居人に状況を説明。

ジーンズを脱いで初めて擦り傷の大きさを確認。

うちに救急箱の類は無いので、親と同居人が薬局へ行って消毒液と傷パッド、絆創膏を買ってきてくれた。

親は帰った。

 

とりあえず手当てをした。

明日仕事をするような気分ではなくなってしまったので、休みの連絡を入れた。

翌日、タクシーで整形外科へ行ってレントゲンを撮ると、折れていないことが分かった。

どちらかというと外傷を化膿させない方が重要ということだった。

その日は昼間から寝て少しでも回復するようにした。

翌日、やはり右足を曲げ伸ばしすると痛むけど、一応歩けるくらいにはなったので出勤した。

色んな人に一人で走って転んだんですって説明するものの、それが一日休むほどの怪我ということを伝えるのは難しいような気がした。

けして私が大げさじゃないんだけどな。

両膝の包帯はパンツで隠れてしまって何ともないように見えるのもあっただろう。

とりあえず金曜日で仕事が終わったのは助かった。

 

それで今、三日が経って傷口の痛みはほとんど気にならなくなってきたが、まだお風呂に入るのがちょっと怖い。

気になると言うと、しばらく同じ姿勢をとってから脚を曲げ伸ばしすると傷口が痛む。

中途半端に再生した皮膚が千切れでもしてるのかもしれない。

今朝ガーゼを剥がす時、ガーゼが傷口と弱くくっついていたので痛みが走った。

明日は多少ましになっていて欲しい。