かすてらすねお。

見聞録的ななにか。

新・のび太の日本誕生の感想

すねおです。映画観ました。感想書きます。ネタバレは控えます。

先日映画に期待することについて書きましたけど(http://suneo3476.hateblo.jp/entry/2016/03/03/014850)、この見方だと楽しみにくかったので一旦横においておきます。原作漫画・旧作映画を知っている立場からのリメイク論です。

 

原作漫画と1989年版の映画を何度も見ていた私としては、シーンごとに旧作の映像や漫画のコマをそのまま持ってきている部分が発見できて、「あぁやっぱりここはドラえもんこういう表情するよね」とか「ここはこの部分だけ変えたんだね」とか、原作・旧作としての楽しみと新作としての楽しみを無理なく楽しめる作りだったんじゃないかなぁと思います。

リメイクとしてどうかというところでは、原作だと「時空乱流って結局何よ」みたいに謎の要素が謎のまま終わるのですが、今作ではそこの補完がきちんとなされていて、「たしかにそういう見方はありだなぁ」と感心させられる部分がいくつかありました。内容の正誤や良し悪しはともかくとして。

これは二次創作を楽しむ時の気分にも近いのですが、二次創作的な要素(アレンジ)が前面に出しすぎずに、既存の要素とマッシュアップして、ストーリーとしての整合性を保てていたのは評価できる部分だと思います。監督の八鍬新之介氏は、パンフレット中のインタビューで「1989年の「日本誕生」を超えたい」という目標を掲げたと答えていますが、今作でそれは十分達成できたのではないでしょうか。

リメイクの意義は、元の作品を知っている人に対してそれを更に楽しむ方法を提示することにあるのであって、機械的な物語の複製と継承の作業ではないのだなあ、というのが今作で得た学びです。映画に関しては以上。

 

実は、声優交代後の映画ドラえもんを観るのは、3Dドラえもんを含めてこれが2度目で、きちんとした大長編的作品としては初めてでした。今回一緒に観に行ってくれた友人ありがとう。結果としては新たな楽しみ方を発見できたので、未視聴の新作映画をその内イッキ見したいなと思っています。

すねおでした。