※サウンドフォント導入方法について訂正あり(2019-03-17)
個人的にDTM作曲を教えることになったので,環境構築について書きます。
今回は Domino と VirtualMIDISynth を導入します。
[1/3] Dominoが音を鳴らす仕組み
Dominoで譜面を作成して再生するとき,Domino自身は楽器音のデータを持っていてそれが鳴るのではありません。Dominoが持っているのは,どの楽器をいつ鳴らすかについての「MIDI規格」に則ったデータに過ぎません。実際に鳴っているのはコンピュータ環境が持っている音源であり,Dominoから受け取ったMIDI出力を元に鳴らしているのです。それから,DominoのMIDI出力を音源に受け渡す「仮想MIDIケーブル」も必要です。
※Dominoのインストールがまだなら本家サイト(TAKABO SOFTさん)からどうぞ
※仮想MIDIケーブルは,個人的に使いやすいと思っているCoolSoft「VirtualMIDISynth」(k本的に無料ソフト)を紹介します。インストールしておいてください。
※Domino・仮想MIDIケーブル・音源の関係と役割については,「初心者になるための耳コピMIDI講座」さんの解説が分かりやすくて参考になります。
[2/3] SoundFontとは
ボクは音源の概念がぶっちゃけよく分かっていませんが,Windows機デフォルトの「GM音源」のままでは楽器の音がダサいということだけはハッキリ分かります。このままではいけないので,作曲のモチベを上げるために「SoundFont」が使えるようにします。DTMでは楽器のことを俗に「音色(おんしょく)」と呼ぶのですが,SoundFont は音色のフォーマットであり,MIDI出力を受け取って鳴るものです。
「SoundFont フリー」で検索すれば無償で使用可能なものが沢山見つかりますが,ここではSoundFont同士の聴き比べができる「諸熊の館「The gate」」さんのリンクのみ紹介しておきます。特におすすめはありませんが,聴いてみて気に入らなければ他を試していけばよいと思います。
よく知らないのですがSoundFontのフォーマットには1と2があるらしく,DTMで使うSoundFontフォーマットの拡張子は「.sf2」のようです(Wikipedia調べ)。SoundFontは巨大なデータなので「.sfArk」という圧縮フォーマットで配布されていることもあります。この場合,専用の解凍ソフトもググれば出てきますが,煩わしいならオンラインコンバータを使うとよいでしょう。
[3/3] DominoとVirtualMIDISynthの設定
このようにして入手した .sf2 ファイルは,(訂正ここから),Dominoで読み込めるようにする変換ツール「Domino用音源定義ファイルコンバータ」(TAKABO SOFT様)を使ってまず .xml ファイルに変換してから,(訂正ここまで)「Domino」フォルダ内の「Module」フォルダ内に設置します。まず,先ほど紹介したVirtualMIDISynthを起動して設定画面を開き,「+」をクリックして入手した .sf2 ファイルを選択します。これで,VirtualMIDISynthを介してSoundFontを鳴らすことができるようになりました。
この状態でDominoの「環境設定」から「MIDI-OUT」画面を開くと,各ポートの項目で次のものが選べるようになっているはずです。
・MIDI OUTデバイス→「VirtualMIDISynth」
・音源(音源定義ファイル)→「SoundFont(sfz)」→Moduleフォルダに設置した .sf2 ファイル名
複数の .sf2 ファイルを指定したいのであれば,各ポートごとに指定すればOKです。
完了
Dominoで適当にノートを設置して,デフォルトのGM音源とは異なるサウンドが聴こえてくるのであれば,環境構築は成功です。好きなサウンドで作曲を楽しんでください。